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ノベルNo.1「10(第五回)」

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そして、夏休みが始まった。
研究とはいったものの、内容はただ私の近くで、
私を観察するだけというもの。
思わず、これはカンノくんが大好きな探偵の真似事なんじゃないかと疑った。
カンノくんは普通に過ごせと言うけど、普通にしろと言われると、
特に何をしていいか分からない。

「あ、何していいか分からないなら、別に何もしなくてもいいよ。」

余計よくわからない。
が、この言葉は確実にカンノくんの推理を確信に近づけた。
そう、私は何をしようと意識しなくても必ず10分毎に行動をしているからであった。
そんなカンノくんの探偵ごっこが続いて夏休みの半分が過ぎた頃
ある提案をしてきた。

「君が10分毎に行動を起こすというのは、
大体だけど確信が持ててきたよ。だから今度はこんな実験を
してみたいと思う!」

「何。」

「どんな行動も出来なくしたら、何が起きるだろう?」

考えたことも無かった。

「どうすればいい?」


「う~ん、さすがにあさはかな案しかないけど
体中を完全に固定してみよう!」

そういうと、カンノくんは、私の全身を布で覆い、
ベッドにロープで完全に固定した。
指一本動かせない・・・。

「まあ10分毎の結果が確認出来ればいいから、
80分経ったら縄を解くね!さすがにこの状態じゃ、
ナガイシくんも辛いだろうから」

「フゴッ!」

という返事から時間はカウントされた。
言葉は発しないように注意を受けていたので、
意識して、声は出さないように心がけた。
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アキヒサナウ

Author:アキヒサナウ
かっこよくはなれません。

が、かっこつけます。

が、かっこつけたら、

ふざけます。

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